コンサート感想 1996

1996年3月31日(日) サントリーホール
若杉 弘指揮
NHK交響楽団
1.メシアン作曲   かの高みの都市−ピアノと小オーケストラのために(1987)
2.ブルックナー作曲 交響曲第8番ハ短調第2稿(ノヴァーク版)
1曲目は、日本初演なのでなかなか珍しいと思うと同時にいい気分で聴くことができました。
日本広しといってもこの曲を生で聴く最初の機会なのです。すばらしいと思いませんか?
自分は、メシアン氏の曲を1曲だけCDを持っています。トゥランガイラ交響曲がそれです。
トゥランガイラ交響曲も今回の曲も音の使い方、ハーモニーが独特なので、メシアンサウンドと銘々したいです。
「かの高みの都市」は、一貫した旋律、躍動的なリズムを有しており、現代音楽としては、分かりやすいと思いました。
2曲目は、ブルックナー氏の晩年の名曲で、演奏時間が80分を越える大曲です。
自分がこの演奏で思ったことは、「巨人の足音のような鼓動が聞こえ、ある時は自然と戦い、ある時は自然を守り
ある時は自然と喜び、ある時は自然を悲しむという物語」が見ることができた。ということです。
指揮者の若杉氏も修羅場を数多くくぐり抜けた人なので、コンサートの意図をはっきり出しており、
上記の曲を過大評価せず、作曲家の目指す曲のあり方を忠実に守っていたと評価します。
久しぶりにすばらしい演奏を聴くことができよかったです。100点満点の演奏だったと思います。

1996年5月22日(水) NHKホール
エリアフ・インバル指揮
NHK交響楽団
1.マーラー作曲 交響曲第6番イ短調「悲劇的」
演奏時間が85分という長大な曲で,演奏者も100人を越える規模でした。
この曲は,「悲劇的」というタイトルがついています。
これは、この曲を作曲後,マーラーの娘さんが亡くなったり,ウィーン音楽協会と決別したり,
心臓疾患という病気になったりしたという事実から「悲劇的」とつけられました。
曲も悲劇へ向かって行進するかのような旋律が目白押しなのですが,今回の演奏はかなりおおげさに
表現していた為,オーケストラが指揮者の意図に追いつかない場面がいくつかあった。
NHK交響楽団もがんばっていたのですが,多少練習不足とも思える箇所がありました。
特に低音部を構成するコントラバスなどは,本来の力の半分くらいしか発揮できなかったのではないでしょうか?
しかし、最後の盛り上がりでは,ハンマー(木槌のでっかいやつ)を思いっきりたたいたり、
4つのシンバルが同時にたたいたり,鞭でピシピシやったり、すごかった。
この中のハンマーでは、「木が倒されるように自分は倒れる」と作曲者が語ったことから,
悲劇的のクライマックスとされています。
でも,鞭はなにを意味しているのかしら?

1996年5月31日(金) サントリーホール
広上 淳一指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
渡辺 玲子(ヴァイオリン)
1.ラロ作曲        スペイン交響曲
2.ショスタコーヴィチ作曲 交響曲第5番ニ短調「革命」

席がP席(オーケストラボックスの後ろ)だったので,オーケストラの一員になった気分で聴くことができた。
しかし、ホルンの真後ろだったので,ホルンの音が「じゃかましい」ってくらいうるさかった。
演奏は,ヨーロッパ公演の曲目だったせいか、なかなかの好演で,
スペイン交響曲は、ダイナミックかつ繊細で,曲の持つスペインの風土性,民族性がよく表現されていた。
ヴァイオリン協奏曲という位置づけの曲なので,ソロヴァイオリンについていうと、
日本人好みのまとめ方をした、曲の持つ性格をコンパクトに詰め込んだ演奏でした。
音色はなかなかで,細い音から太い音までしっかり決まっていたと思います。
交響曲第5番ニ短調「革命」は、少し冷めていたが,情熱的な演奏だったと思う。
しかし、低音の不安定さを残して全体を走らせていた為,ちょっと暴走気味だったかなあ。
この暴走なりにまとまっていたので、さすが,日本フィルだなあと感心した。
ちなみに,今回の定期公演では、ヨーロッパ公演成功の挨拶があり、いつもと違う雰囲気が新鮮だった。

1996年6月4日(火) サントリーホール
朝比奈 隆指揮
東京交響楽団
園田 高広(ピアノ)
1.ブラームス作曲 ピアノ協奏曲第2番
2.ブラームス作曲 交響曲第3番

演奏が終わると思わず「最高だ!」と心の中で叫んでしまった!
世界最高齢の指揮者,朝比奈 隆氏(1908生)と日本のピアノ界のマエストロ,園田 高広氏 と
日本を代表するオーケストラ,東京交響楽団の競演で、ブラームスの名曲を演奏した。
ピアノ協奏曲第2番では、ダイナミックなピアノの響きがホール全体を包み,オーケストラとの一体感がすばらしかった。
スコアの読みも細かいレベルまできちんと整理されていた為、引き締まった演奏だったと思う。
交響曲第3番がこの後に演奏されたが,ピアノ協奏曲第2番の方が質としては上だったと思う。
交響曲第3番では、ブラームスの語りたい内容がよく理解できる好演奏だった。
この曲を書いていたとき,ブラームスは16歳の少女に恋をしていたが,30歳以上離れていたため実らなかった。
この時の不安定な心(暖かい心と切ない心がいったりきたりしている)がそのまま曲に現れている。
満ち満ちた青春を現した第一楽章,暖かい心がよくわかる第2,3楽章,失恋からの切ない心と激しい感情,
そして青春を取り戻そうとする心を現した第4楽章。どの楽章も作曲者の感情の変化がよくわかる演奏だった。
現在の日本でこれ以上すばらしいブラームスは,なかなかお目にかかれないだろう。

1996年6月15日(土) サントリーホール
秋山 和慶指揮
東京交響楽団
エヴェリン・グレニー(パーカッション)
1.西村 朗     創立50周年記念委託作品(日本初演)
2.マクミラン    来たれ!エマニュエル(日本初演)
3.R.シュトラウス アルプス交響曲
来たれ!エマニュエルは,ドラムスセットのでっかい奴が舞台の中央に配置され,
打楽器協奏曲という演奏形式でした。
エヴェリン・グレニーファンが多いようで,演奏終了後,「ブラボー!」の声が絶えなかった。
アルプス交響曲は、絶対音楽としてではなく,表題音楽としてのアプローチが強い演奏だった。
しかし、表題音楽という形式にとらわれない自由な表現を絶対音楽としての音楽構築に
すり替えていく巧みな解釈に,日本人演奏家のレベルの高さを感じた。

1996年6月19日(水) サントリーホール
ジャン・レイサム・ケーニック指揮
東京都交響楽団
ライナー・キュッヒル(ヴァイオリン)

1.シューマン     序曲「マンフレッド」
2.ゴールドマルク   ヴァイオリン協奏曲第1番
3.ショスタコーヴィチ 交響曲第10番
ライナー・キュッヒル氏のヴァイオリンは,すばらしく輝かしい音色をしていた。
さすが、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターだと感心した。
また、メインディッシュのショスタコーヴィチの交響曲第10番は、力強い演奏で,満足した。
第二楽章のスピードはモーター全開のハイスピードで,カラヤン氏のものよりはるかに速かった。

1996年9月7日(土) NHKホール
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
NHK交響楽団
リチャード・グード(ピアノ)
1.ベートーヴェン ピアノ協奏曲第一番
2.ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
日本初演奏のリチャード・グードは、なかなかベートーヴェンらしい説得力のある
ピアノで,ベートーヴェン自身の精神が乗り移ったようである。
気持ちいいベートーヴェンを聞くことができた。
また、「英雄」は、そつなくまとまった好演奏でした。
曲の構成,解釈ともに納得できるもので、「英雄」を感じることができ、勇気を与えてくれる演奏でした。
11年前,ヘルベルト・ブロムシュテット指揮のドレスデン国立管弦楽団で,ブラームスの交響曲第1番を
聞いたことがあったが,あれからかなり円熟味を増していることを実感した。

1996年9月18日(金) NHKホール
ホルスト・シュタイン指揮
NHK交響楽団
シュテファン・ヴラダー(ピアノ)
1.ベートーヴェン作曲 ピアノ協奏曲第3番ハ短調 作品37
2.ベートーヴェン作曲 交響曲第7番イ長調 作品92
ライト側の前から8列目のA席で,コントラバスの響きがずしずし体にきました。
このピアニストの演奏を聴くのは2回目。
1回目は,4年前NHKホールで,レーガー作曲のピアノ協奏曲でした。
斬新な演奏だったのですが,今回のは以前のよりもよかったです。
ピアノ協奏曲第3番は,自分が大学時代に演奏した曲なので細かいフレーズまで知っています。
そのおかげで,じっくり聴くことができた。
ヴラダー氏は、ウィーン出身でベートーヴェンピアノコンテストで優勝しており、
得意の曲だった為か,堂々と演奏していた。
しかし、ピアノの音が少し濁っていたのでやや迫力に欠ける面があった。
(ウィーン出身者はウィーンの楽器を好む。あれはウィーンのピアノだったのだろうか...)
古典的にまとめた3番は,久しぶりだったのでよかった。
ちなにみ,アンコールとしてベートーヴェンのピアノソナタ第8番「悲愴」の第2楽章を弾いてくれた。
また、交響曲第7番では、まずコントラバスが8人もいたことに驚いた。
時間がたつにつれて,オーケストラのメンバーが乗ってきて,いけいけのビートがずんずん響いてきた。
この曲は初演時,ウィーンで最も人気のある曲であった。
ウィーンの人なら誰もが知っていて,今で言うロックバンドのごとく演奏されたという。
その気持ちがわかる気がするアップテンポ的演奏だった。
特にコントラバスのお兄ちゃんが,髪や首を振りながら一所懸命演奏する姿は,かっこよかった。

1996年9月30日(月) サントリーホール
ズビン・メータ指揮
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
1.ブルックナー作曲 交響曲第8番ハ短調
S席,¥28、000 1階9列21番というすばらしい席で聞きました。(舞台真正面だった。)
ウィーンフィルのメンバーは日頃からよくTVなどで見ていて知っている方が多い。
彼らの演奏を生で,しかも至近距離で聴くことができるのはなんとも言いようがない喜びがあった。
さて演奏ですが,この曲の特徴は伝統的な古典スタイルで重厚かつ美しい響きですが、
ズビン・メータの解釈は現代的でかっこよかった。
まず,ウィーンフィルの持つ伝統的なうつくしい光るサウンドをあますことなく十分に歌わすことで
天国的な感覚に陥らせ,なおかつ管楽器の統制されたアクセント,クレシェンドでメリハリを出させていた。
まるでカルロス・クライバーのような現代的感覚によって,新しいブルックナーが誕生したように思えた。
演奏が終わり、ホールに「ブラボー」の声がこだました。
ブルックナー作曲 交響曲第8番ハ短調のCD名盤は,ウィーンフィルであることが多い。
(ウィンヘルム・フルトヴェングラー,カール・シューリヒト,ヘルベルト・フォン・カラヤン...)
彼らには,この曲の持つ感覚を肌で知っているのだろう。そして、まさに充実した演奏だったのだろう。
あっと言う間に90分が経過し,あっと言う間に終わってしまったような感覚だった。
アンコールもなし。
徹底した意気込みを感じながらサントリーホールをあとにした。

1996年10月5日(土) NHKホール
ホルスト・シュタイン指揮
NHK交響楽団
ゲアハルト・オピッツ(ピアノ)
1.ベートーヴェン作曲 「エグモント」序曲
2.ベートーヴェン作曲  交響曲第1番ハ長調
3.ベートーヴェン作曲  ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
ベートーヴェンらしく堂々とした演奏で,「エグモント」序曲と交響曲第1番では,
新鋭作曲家だった若いベートーヴェンの覇気が伝わってきた。
また、大曲ピアノ協奏曲第5番「皇帝」はピアニストの前へ前へ突進する若々しく,そつがない演奏が光っていた。
あまりに風格のあるピアノだったので,NHK交響楽団があわせるのに精一杯のようだった。

1996年11月21日(木) NHKホール
クラウス・ペーター・フロール指揮
NHK交響楽団
アン・アキコ・マイヤーズ(ヴァイオリン)
1.シベリウス作曲 交響詩「フィンランディア」
2.プロコフィエフ作曲 ヴァイオリン協奏曲第1番
3.サンサーンス作曲 交響曲第3番「オルガン」
交響詩「フィンランディア」は、金管楽器のまとまりに欠けており、2流オーケストラ並の演奏だった。
どうも指揮者がうまくコントロールできていないようだった。
ヴァイオリン協奏曲第1番は、まあまあの出来だった。ヴァイオリンのアン・アキコ・マイヤーズは、
日米混血の女流ヴァイオリニスト。親近感はあるが、演奏はかなり情熱的で日本人離れしており、
聞いた感触は悪くなかった。プロコフィエフの踊った旋律を巧みにこなしていたように思えた。
交響曲第3番「オルガン」は、その名の通り、パイプオルガンとオーケストラが競演するダイナミックな曲だが、
NHKホールのオルガンは、舞台の袖、つまりオーケストラよりも前にある為、競演しているというより
協奏しているイメージだった。音のバランスが崩れており、この曲の持つ美しさが半減してしまっていた。
全体的に、チェロががんばっていたように思える。3曲とも聴かせるメロディーが活躍する楽器がチェロだった、という
こともあるが、一番音色がよかった。逆に金管楽器、時にホルンとトロンボーンは練習不足なのがよくわかり不快だった。
まあ、指揮者の技量がいまいちだったことにことつきる。

1996年11月26日(火) 東京文化会館小ホール
イヴリー・ギドリス(ヴァイオン)
ピアノ、アナ・マリア・ヴェラでした。
1.バルトーク 狂詩曲第1番
2.ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ第9番「クロイツェル」
3.シューマン ヴァイオリンソナタ第1番
4.ヴィニャフスキ 華麗なるポロネーズ第1番
5.パガニーニ カンタービレ
6.サラサーテ チゴイネルワイゼン
7.アンコールは5曲(内ピアノソロ1曲)
バルトークは、ぎこちない演奏だった。
ベートーヴェンは、なんとも情熱的で、技術的で、センスのある演奏だった。
シューマンは、シューマンらしい豊かなソナタでした。
ヴィニャフスキは、おもしろい演奏だった。
パガニーニは、乗っていた。
サラサーテは、王道に乗った正々堂々の演奏だった。
アンコールは、クライスラーの「愛の悲しみ」がよかった。
久しぶりに歴史を感じる演奏を味わった。
ピアノのお姉ちゃんもきれいだったのでリサイタルに花を添えていた。

1996年12月20日(金) NHKホール
シャルル・ディトワ指揮
NHK交響楽団
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
1.ラベル作曲 道化師の朝の歌
2.ショパン作曲 ピアノ協奏曲第1番
3.ベルリオーズ作曲 幻想交響曲
世界的名指揮者、シャルル・ディトワ氏がNHK交響楽団の常任指揮者になり、
その記念コンサートに世界的名ピアニスト、マルタ・アルゲリッチも加わり
まさに歴史的演奏会になるだろうという予感がした。
まず、ラベル作曲 道化師の朝の歌 が演奏された。
この曲は、ディトワ氏の十八番。演奏が始まると同時にいきなりジャブを食らった感じがした。
何ともいえない美しいサウンド。これはもう道化師ではなく、白鳥の湖のオデット姫のような
あたたかい感情が表現されていた。
私は、いきなり息をのみ、ため息がでた。そして、この緊張が静まらないうちに次の曲に突入した。
今日最も一流を感じた演奏は、ショパン作曲 ピアノ協奏曲第1番だと思う。
この曲は、戦時中、ショパンが祖国ポーランドから脱出する時に、祖国を思って作曲した名曲。
これをなんと世界的超一流のピアニスト、マルタ・アルゲリッチが演奏する。
彼女は、幻のピアニストと言われるほど演奏会を開かない。
しかし、彼女が一度ピアノを演奏すると観客は、まるで麻薬のように陶酔してしまう。
今日の演奏はまさに絶頂の感動をいただいた。
ひとつひとつの音が生きていて、時にはかわいらしい女性の姿、時には力強い男性的な姿を描ききっていた。
ここまで統一された解釈、演奏は女神の持つ魔法のようだった。
また、昔、シャルル・ディトワとマルタ・アルゲリッチは(現在は離婚しているが、)夫婦だったので、
息が合わないはずがなく、ぴったりのコンビネーションは、神業のようだった。
曲が終わると同時に観客のすべてがあつい拍手を贈っていた。ブラボーの声もこだまする。
マルタ・アルゲリッチも8回はステージに呼ばれていた。
私は、またもやため息がでた。しかも感動を越えた感動、躍動感、これ以上なにも望むものはない。
最後にベルリオーズ作曲 幻想交響曲 が演奏された。
シャルル・ディトワ氏はこの曲でフランスディスク大賞を貰っており、世界的にも認められている。
演奏はこれを地で語っていた。
管楽器のアンサンブル、特にクラリネット、イングリッシュ・ホルンが格段にいい。
これは、NHK交響楽団の限界に挑戦した演奏で、このサウンドだったら、世界5大オーケストラに
匹敵するものだった。
さらに、弦楽器の音色は非常に美しく、統一された弦の響きはNHKホールを残響の渦で取り囲んだ。
いつもと違い、NHK交響楽団は緊張していた。緊張していることがビンビン伝わってくる。
こんな充実した演奏会は初めてだった。
たぶん、今までのコンサートの中で、最もすばらしい演奏だったと思う。

1996年12月20日(金) NHKホール
シャルル・ディトワ指揮
NHK交響楽団
1.オネゲル作曲「クリスマス・カンタータ」
2.ベートーヴェン作曲 交響曲第9番「合唱」
1曲目は、オネゲル作曲「クリスマス・カンタータ」
「きよしこの夜」の旋律が駆けめぐることで有名な曲で、なかなかセンスある演奏だった。
2曲目は、ベートーヴェン作曲 交響曲第9番「合唱」
バーンスタイン並の統率力と理性によって、かなり高レベルな演奏だった。
合唱は国立音楽大学が受け持っていたが、音大にしてはうまくなく、少々がっかりしたが、
独唱者、とりわけ佐藤しのぶ(ソプラノ)の声が際だってよかった。
さすが、文化庁第一号の国費留学者!(たしか留学先で最年少、主席卒業だった記憶がある。)