コンサート感想 2015
2015年3月13日(金)電気文化会館ザ・コンサートホール
片岡博明 フラウト・トラヴェルソ リサイタル
フラウト・トラヴェルソ:片岡博明(名古屋大学からフルート師事)
バロック・ヴァイオリン:戸田薫(名古屋市菊里高校から東京藝術大学卒)
ヴィオラ・ダ・ガンバ:福沢宏(オランダのゲン・ハーグ王立音楽院卒)
チェンバロ:山縣万里(東京藝術大学卒)リック・クランブ(ヴァイオリン)
1.テレマン:6つの四重奏曲(ハンブルク、1730年)
コンチェルト第1番ト長調
ソナタ第2番ト短調
組曲第1番ホ短調
コンチェルト第2番ニ長調
ソナタ第1番イ長調
組曲第2番ロ短調
アンコール 組曲?番の第2曲目
①6つの四重奏曲(ハンブルク、1730年)
誰もが理解できる率直で親しみやすい音楽があふれかえっています。
フラウト・トラヴェルソ、バロック・ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、
そしてチェンバロからインスピレーションを説くと、
ドイツやフランス趣味を意識していた爽快感を持っていたに違いありません。
創意工夫と変化があり、ヴィブラートの美しさも光っており、残響豊かで、
うっとり聴き入ってしまいましたね。
特に後半はテレマンさまさまで聴き入ってしまいました。
2015年3月17日(火)愛知県芸術劇場 コンサートホール
小林研一郎のオービック・スペシャル・コンサート2015
「コバケンのウィーンの香りと世界名曲巡り」
指揮者/共演者 小林研一郎 (指揮/名フィル桂冠指揮者)
瀬崎明日香 (ヴァイオリン)
朝岡聡 (司会)
名古屋フィルハーモニー交響楽団
J. シュトラウスⅡ世: ワルツ『美しく青きドナウ』 作品314
J. シュトラウスⅡ世&ヨゼフ・シュトラウス: ピチカート・ポルカ
J. シュトラウスⅡ世: トリッチ・トラッチ・ポルカ 作品214
ベートーヴェン: ロマンス第2番ヘ長調 作品50*
スメタナ: 連作交響詩『わが祖国』より第2曲「ヴルタヴァ(モルダウ)」
ヴェルディ: 歌劇『アイーダ』より「凱旋行進曲」
サラサーテ: ツィゴイネルワイゼン 作品20*
マスカーニ: 歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲
チャイコフスキー: 序曲『1812年』 作品49
アンコール ふるさと
ワルツ「美しく青きドナウ」も「ピチカート・ポルカ」も有名なんですが、
「トリッチ・トラッチ・ポルカ」だけ50%くらい合っていますのよ。(^^)
実は、サンクト・ペテルスブルクに近い人で、J. シュトラウスⅡ世を熱烈に慕う
オルガ・スミルニツキーさんがいて、このままではやばいと思ってウィーンに
帰ってしまったのが一般的です。
その中で雑誌の出版社の名前が「トリッチ・トラッチ」で、「うわさ」「おしゃべり」を
歌うポルカを作曲し経緯が面白いので「トリッチ・トラッチ・ポルカ」となったんだっけさ。
東京藝術大学附属音楽高等学校を経て同大学を首席卒業した瀬崎明日香さん(ヴァイオリン)で、
ベートーヴェンのロマンス第2番とサラサーテのツィゴイネルワイゼンを聴きましたが
まあまあ50%でしょうか。
もう少しキーンとした弓を何とかしないと切れすぎもよくないかもね・・・
でもサラサーテが全体的に良かったのでブラポーの価値があったようですよ。(^^)
あくまで他人です ので。
ヴェルディの「凱旋行進曲」は大好きですので聴き入ってしまいます。
アイーダトランペットってYAMAHA製なんだってね・・・
指揮者カラヤンからの依頼でつくったらしいです・・・
初めて知りました。
しかし、スメタナはいまいちかも・・・
日本版がダメなのかなあ・・・
(モルダウ)の最初だけは良かったよ。
チャイコフスキーは小林研一郎に合っていますので嬉しいね。
フランス国旗とロシア国旗の攻防戦には大好きですよ。
最後にふるさとをオーケストラで歌って終わりました。
2015年5月11日(月) 【名古屋】HITOMIホール
ピアノ:三輪郁
モーツァルト:ピアノソナタ 変ホ長調K.282
シューベルト:幻想曲 ハ長調「さすらい人幻想曲」D.760
J.S.バッハ=ブラームス:シャコンヌ(左手のための)
バルトーク:15の反バリー農民の歌 Sz.71
コルンゴルト:「空騒ぎ」op.11より3つの小品
アンコール
バルトーク:豚飼いの踊り
●モーツァルト:ピアノソナタ 変ホ長調K.282
モーツァルトでほとんどのピアノソナタでアレグロから始まる曲が多い中、K.282
とK.331(トルコ行進曲つき)だけ
落ち着いたアダージョで始まるので、テンポ的に魅了した曲となっています。
私は好きな演奏なので喜んでいますね。
●シューベルト:幻想曲 ハ長調「さすらい人幻想曲」D.760
幻想曲といいながら実質は切れ目なく続く4楽章制ソナタに則っているという点が異常なのかもしれません。
だって、シューベルト自身ですら弾きこなすことができず、「こんな曲は悪魔にでも弾かせろ」と叫んだエピソードは有名ですから。
音程のアップダウンが多くて吊りそうなイメージがありそうです。
●J.S.バッハ=ブラームス:シャコンヌ(左手のための)
バッハの原曲(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番)をピアノで聴きました。
ピアノ編曲版で有名なのはブゾーニの《シャコンヌ》なんですが、ブラームスが書いたのは左手のための《シャコンヌ》なんです。
ヴァイオリンのことは忘れて、あくまでも独立したピアノ曲だと思って聴いてました。
ブラームスとして聴いてしまうと重いので・・・
●バルトーク:15の反バリー農民の歌 Sz.71
実はバルトークの都合で完全にオリジナルの作品はありません。
バルトークとコダーイが監修し、ピアノ伴奏を付加したいわば一種の編曲作品なんです。
初めて聴きましたが、哀歌に近い演奏かと思いました。
でも最後の祭りはめちゃ上手かったです。
●コルンゴルト:「空騒ぎ」op.11より3つの小品
これも初めて聴く曲です。
シェイクスピアの戯曲「空騒ぎ」に、コルンゴルトが付随音楽を作曲しています。
昔のアメリカ映画っぽいイメージがありますね。
●バルトーク:豚飼いの踊り
アンコールで、バルトークの豚飼いの踊りが演奏されました。
ぶたの風景がピッタリのピアノ演奏でした。