コンサート感想 2017

2017年1月26日(木)メニコンHITOMIホール
朴葵姫(パク・キュヒ)Kyuhee Park

1.スペイン民謡「禁じられた遊び」より愛のロマンス
2.D.スカルラッティ/ ソナタ K.178、K.14、K.391
3.F.タレガ/ アルハンブラの思い出
      アレビア奇想曲
4.A.バリオス/ 大聖堂
       森に夢見る
5.ブローウェル / 旅人のソナタ
       Ⅰ.アマゾンの風景
       Ⅱ.偉大なる奥地
       Ⅲ.ダンス.フェスティバル
       Ⅳ.トッカータ・ノルデスチナ
6.I.アルベニス/ 「スペイン組曲 作品47」より「アスデゥリアス」
       「スペイン 作品165」より「カタルーニャ奇想曲」
       「スペインの歌 作品232」より「コルドバ」
       「スペインの組曲 作品47」より「セビリア」
アンコール
菅野よう子/ 花は咲く

知っている曲が1/3。
ほとんど他は知らないのです。(1,2,3,6の1部のみ。)
一番簡単で活かすギターは
2.D.スカルラッティでしょう。
パイプオルガン的ギター双方でバツグンなので、
じっくり聴けました。
一番凄い現代的作品では5.ブローウェルでしょう。
5.ブローウェル ではスペイン留学時の話、
出会ったマエストロ(ブローウェル)たちの話を
ギターの奏法の話など講師として
語ってかつ演奏させて頂きました。
この演奏ですが、実は、
ブローウェルさんも朴葵姫さんも楽譜なしでは
演奏できないようなんです。
だから難しい現代音楽のスペシャリストなんですね。





2017年9月24日(日)名古屋市民会館(日本特殊陶業市民会館フォレストホール)
前橋汀子(ヴァイオリン)


・エルガー:愛の挨拶
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 op.47「クロイツェル」
・ヴィエニャフスキ:モスクワの思い出
・ドヴォルザーク(クライスラー編):わが母の教え給いし歌
・ドヴォルザーク(クライスラー編):スラヴ舞曲 op.72-2
・マスネ:タイスの瞑想曲
・サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
・サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
アンコール
・ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
・ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
・ブラームス:ハンガリー舞曲第5番

使用楽器は1736年製作のデル・ジェス・グァルネリウスです。
「愛の挨拶」から優しい調べが嬉しいヴァイオリンとなって酔いしれるのです。
「クロイツェル」になると第1楽章終わりで拍手喝さいするなんて流石女流音楽家のなせる技ですよね。
一番面白かったのが「序奏とロンド・カプリチオーソ」でしょうか。
ヴァイオリンが驚嘆できる演奏を重なっているレベルで聴けました。
アンコールで
・ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
・ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
・ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
を演奏したのがラッキーでしたね。




2017年11月21日(火) 名古屋市民会館(日本特殊陶業市民会館フォレストホール)
指揮者:ラデク・バボラーク
独奏者:ラデク・バボラーク(ホルン)
管弦楽:名古屋フィルハーモニー交響楽団

スメタナ 連作交響詩『わが祖国』より第3曲「シャールカ」
モーツァルト ホルン協奏曲第2番 変ホ長調K.417
ドヴォルザーク 交響曲第9番ホ単調 作品 95(B.178)『新世界より』
アンコール
チャイコフスキー 交響曲第5番第2楽章(冒頭)
モーツァルト   歌劇「フィガロの結婚」序曲

●スメタナ 連作交響詩『わが祖国』より第3曲「シャールカ」
シャールカとは、プラハの北東にある谷の名であり、その由来は男たちと女たちが死闘を繰り広げたというチェコの伝説『乙女戦争』に登場する勇女の名であります。
インテンポに乗って進んでいくと、退屈っぽい曲だったので少しあきらめかけてきたのですが、スピードをきちんとキープしている気がしたんですよ。つまり、テンポを伸縮させるかを見めていたんですね。
シャールカを改めて考えた時、有効の1つなのかもしれません。

●モーツァルト ホルン協奏曲第2番 変ホ長調K.417
モーツァルトの自筆譜面には「ろば(とんま)で牡牛(まぬけ)の馬鹿のロイトゲープを憐れんで」の書き込みがあるそうです。
ホルン協奏曲第2番は、技巧的な華やかさも少なく、余り目立たない作品となっているのですが、得意としたカンタービレな奏法の魅力は十分に発揮されているので聴いてみて「なるほど」っと思いました。

アンコールで、チャイコフスキーの交響曲第5番第2楽章(冒頭)をホルンソロで奏でていました。

●ドヴォルザーク 交響曲第9番ホ単調 作品 95(B.178)『新世界より』
初めてクラシックのコンサートを聴いた曲が「新世界より」なのでどうかなあ。
実は、曲を聴いて、アメリカの曲よりもボヘミアに近い曲なのかもしれませんねっと思います。
アメリカの黒人の音楽が故郷ボヘミアの音楽に似ていることに刺激を受け、「新世界より」で故郷ボヘミアへ向けて作られた作品だと言われているからね。
シンバルは全曲を通して第4楽章の一打ちだけであることがよく話題となりますが、トライアングル(第3楽章のみ)の奏者が兼ねることもあり、楽しい時を越えてしまいますの、結構嬉しいのよ。
ちなみに、イングリッシュホルンも第2オーボエ奏者の持ち替えとして
演奏するようですが、単独のパート譜もあるそうですよ。
結果、その辺の指揮者よりは、かっこよかったと思います。

アンコールが、最初に演奏した1番目の曲が「フィガロの結婚」序曲なので、何かしら縁起でもあるのかなあっと思いました。